あらすじ
　秀才は勉強している姿を見られてはいけないのだと信じている「秀才くん」こと石田博は、家庭教師をつけてもらって家で猛勉強する一方で、教室では毎日居眠りをして休養という昼夜逆転の生活。リミットは、博が居眠りをやめるかどうかという厄介な賭けに巻き込まれてしまった栗本ジュンを助けるために、家庭教師になりすまして博をダンスに誘い、博が疲れて家で熟睡するように仕向けようとする。
　作戦が成功して翌日の学校で博が眠らなかったことに味をしめたリミットは、次の日も同じように博の家に行くが、そこで竹下光子がさし向けた催眠術使いのアルバイト学生と鉢合わせして大騒ぎになってしまう。学校で居眠りしていることを知って驚く両親の前で、博は独特な秀才観を語って「秀才」の地位を守ることの苦しさをこぼすが、家庭教師姿のリミットから「それでは秀才のふりをしているガリ勉だ」とたしなめられて、栗本くんと一緒にサッカーボールを追いまわす元気な少年に変身するのだった。

みどころ
　ストーリー自体は悪くないと思うが、ワースト１、２位を争おうかという見苦しい作画で全然楽しめない。リミットが自室で博を眠らせない方法を思案する場面には第２話から流用されたカットがあるが、その部分だけ著しく作画のクオリティーが高くて、ひと目で継ぎはぎしたことが分かってしまうのが苦しいところ。
　石田博くんは、第２４話でクラス委員長として再登場し、リミット派と光子派が対立する学芸会実行委員会のとりまとめに奔走した。

ヘンだぞ !?
　リミットは自分が家庭教師になりすます前に、石田家の門柱に「留守にするのでお休み」という貼り紙を出して、３人の本物の家庭教師を次々と追い帰してしまう。ところが博の部屋の時間割を見ると、家庭教師は３時から６時のあいだに１人、７時から９時のあいだに１人で、２人しか来る予定がないのでちょっと変。おまけに、最初の家庭教師が姿を見せたときにはすでに星空であったから、この人は７時から９時の時間帯のトップバッターだったと考えるべきで、そうなると、たった２時間のあいだに３人の家庭教師が教える予定だったことになり、ますます不可解。